ピグモンは、特撮テレビドラマ『ウルトラマン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣。別名「友好珍獣」。小学2年生程度の知能を持つとされる小型の怪獣。
その姿はガラモン同様、今もその全貌は明らかになっていないという、沖縄は八重山諸島の豊年祭「プールィ」に登場する生と死を司る神・アカマタ(赤面)、クロマタ(黒面)の姿をモデルにしているという。
『ウルトラマン』に登場したピグモン[]
特撮テレビ番組『ウルトラマン』第8話「怪獣無法地帯」、第37話「小さな英雄」に登場。
- 身長:1メートル
- 体重:10キログラム
- スーツアクター:藤田修治(8話)、小宅雅裕(37話)
第8話では多々良島に住んでおり、怪獣達に襲われた測候所員の松井を助けたが、その後レッドキングに岩を投げつけられ命を落とした。
第37話では60匹以上の怪獣を復活させようとしているジェロニモンによって復活。ジェロニモンの計画を科学特捜隊に知らせようとして東京にやって来るが、松屋デパートのおもちゃ売場で眠ってしまっていた(デパートではマルサン商店製のガラモンのプラモデル(人形)を見つけている)。その後科学特捜隊によって保護され、イルカの言葉を研究している権田博士によってその声を翻訳され、ジェロニモンについて彼らに伝えることができた。その後、科学特捜隊と共に怪獣たちの元へ向かうがイデ隊員をかばい、再生ドラコに叩きつぶされた。この時の行動により科学特捜隊はピグモンに特別隊員の称号を贈った。
- 鳴き声は『キングコング対ゴジラ』に登場したファロ島の大トカゲの流用。37話で翻訳機に掛けられ喋った際の声は小宮山清。後者は『帰ってきたウルトラマン』に登場したヤメタランスの鳴き声に流用された。
- 35話や『ウルトラマンメビウス』第21話では、怪獣墓場に漂っている姿が確認される。
- 金城哲夫の『小説 ウルトラマン』ではレッドキング(二代目)が登場する回にも登場。レッドキングの注意をそらし8話と同じように命を落とした。
- 『長篇怪獣映画ウルトラマン』や『ウルトラマン怪獣大決戦』、後年の映画『甦れ!ウルトラマン』にも流用映像で登場した。『甦れ!ウルトラマン』ではゼットン星人のミスで他の怪獣達と共に再生し、科特隊に怪獣軍団襲来を教えたが、ドドンゴに殺害される。この死がゼットンに敗れて自信を無くしていたハヤタ(ウルトラマン)の迷いを振り切らせる形となった。
- 着ぐるみは『ウルトラQ』に登場する怪獣ガラモンの改造によるもの。第37話では若干改修を加えられている。また、初登場時に追跡の為に特殊風船爆弾を撃ち込まれ、風船をつけた状態のイメージが強く、後のピグモン(『ウルトラマンマックス』登場時及び『アニメちゃん』での風船売りなど)にも踏襲されている。ガラモンと容姿が同一なのでそこに個性が見出されている節もある。
- ガラモンとあまりにも姿が同じなため何らかの関係があるのではないかとも指摘される事が多いが、円谷プロの公式見解では「他人の空似」となっている。非公式な見解ではあるが『ウルトラQ』16話「ガラモンの逆襲」で「複数登場したガラモンの一体が多々良島に落下し、異様な磁場の影響で命をもってピグモンになった」と言う説が円谷の掲示板で紹介された事もある。
『アニメちゃん』に登場したピグモン[]
映画『アニメちゃん』に登場。アニメちゃんが壁に描いた、ブースカ、カネゴンと共に宇宙電波の影響でパソコンから出たビームを浴びて実体化し、鏡の中の異次元空間を他2匹の愉快獣と共に行き来する。歴代のピグモンで唯一火を吐くことが出来、人語を喋る(初代は翻訳機で、マックスの個体はエリーに憑依した際に喋ってはいる)。3匹で仕事を探し、最後ピグモンは遊園地で風船売りをしていた(ブースカは子供を乗せて飛行、カネゴンがレジ係)。
- 声:栗葉子
『ウルトラマンパワード』に登場したピグモン[]
アメリカで製作された『ウルトラマンパワード』第3話「怪獣魔境へ飛べ!」(米国版サブタイトル:A QUARTET OF CREATURE)に登場。
- 身長:1.3メートル
- 体重:20キログラム
南米の伝説で知られており、レッドキングに襲われた人を匿っていた。危険を感知する能力があるらしくレッドキングの雄の襲来に際して暴れていた。
- 初代ピグモンと異なり、死亡せずに生存している。
『ウルトラマンマックス』に登場したピグモン[]
特撮テレビ番組『ウルトラマンマックス』第5話「出現、怪獣島」、第6話「爆撃、5秒前!」に登場。
- 別名:電脳珍獣
- 身長:1.5メートル
- 体重:95キログラム
設定では古代人に作られた人工知能とされており、怪獣島(サブジェクト・ファントム)を制御する為のシステムの一部だった。先代のピグモンは登場した時点で石像であったが壊され、カイト隊員に懐いた個体が最後に石像となり、暴走する島を消滅させた。
のちに第36話「イジゲンセカイ」で再登場。シャマー星人の陰謀により新しいレッドキングともども再びこの世界へと出現。シャマー星人の攻撃を受け、エリーと同化した状態になってしまう。エリーの姿のまま周囲(とくにミズキ隊員)がヤキモキする程カイトに懐いていたが、最後は、シャマー星人の特殊なエネルギーを使った銃によってマックス( = カイト)をかばいピグモンのみが異次元に飛ばされた(再びサブジェクト・ファントムへ戻ったと思われる)。
- スーツアクター:高津房代
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場したピグモン[]
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
K76星に住んでおり、ウルトラマンゼロを慕い彼の特訓を見守っている。劇中で何度も岩塊に潰されそうになるが、ゼロに助けられた。
- 着ぐるみは『ウルトラマンマックス』の流用。
- スーツアクターはこしげなみへい。
- 絵コンテの段階ではカネゴンがこの役割を努める予定だった。
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』に登場したピグモン[]
データカードダス『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』のストーリーモードに登場。EXまでのナビゲーター的キャラクターである。
レッドキングに襲われ、ビルに叩きつけられたところを主人公のバトルナイザーに収容される。以後、主人公と行動を共にし、様々な脅威に遭遇しつつも、それに立ち向かう主人公の成長を見届けていく。人語を話し、語尾に「~ッピ」と付ける。
- 雑誌「てれびくん」に付属した解説DVDでは、実写でウルトラマンマックスの時の着ぐるみが登場している。
その他の登場作品[]
- 『ウルトラセブン』の未発表作品である「宇宙人15+怪獣35」では「宇宙人の地球侵略の計画と東京に現れる怪獣軍団の出現をウルトラ警備隊に伝えに現れ、怪獣を同士打ちさせる怪獣ファイトを提案したり、冒頭の戦いで絶体安静のダンをメディカルセンターから救い出し、戦場ヘ送り出す」といった役割で、地球侵略を阻止する手助けを行う」というシナリオが予定されていた。雑誌『フィギュア王』に掲載された漫画版(ゴードの巻)においても同様の役割で登場している。
- 『ウルトラマンタロウ』第40話の回想シーンに35大怪獣・宇宙人の一体として登場。
- 映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』では「人間に友好な怪獣」としてゾフィーに紹介されている。(映像は本作の流用で夢の中でガラモンになるという描写がある。声は栗葉子、次作『ウルトラマン物語』の同時上映作品の『アニメちゃん』でも栗はピグモンの声を演じる。
- 『ウルトラマンキッズ 母をたずねて3000万光年』では、ピグモンの女の子のピグコがレギュラーメンバーとして登場。
- OVA『ウルトラマングラフィティ おいでよ!ウルトラの国』では、すくすくスクールの用務員として登場した。喋り方が訛っている。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』ではカネゴンと共によく銀河最強武闘会の観戦客として登場している。第1回大会では着けていた風船が、ウルトラマンにハイパーゼットンを倒すヒントを与えるきっかけとなった。
- 帯番組『ウルトラマンM730 シュワッチ!イングリッシュ』では、ピグモンがウルトラマンパワードとともに司会を務めている。着ぐるみはパワードピグモンではなく、ガラモンとして造型されたもの。
- 人形劇帯番組『ウルトラマンM730 ウルトラマンランド』に80先生の生徒として登場。生徒達の中心人物である。母親にガラモンが登場するがこれはピグモンがガラモンの改造である事を元にしたものである。
- ニンテンドウ64ソフト『PDウルトラマンバトルコレクション64』にも登場する。最初こそ非力だが、育て方次第でゼットンやタイラントなどの強豪怪獣とも十分に渡り合える力をつける。
その他の補足[]
- 初代ピグモンのスチル写真は存在せず、昭和の時期の書籍にはガラモンがデパートで展示された時のカラー写真がピグモンとして掲載されている(最近は劇中フィルムのコマ焼きで掲載される事が多い)。
- デザインの成田亨氏によるピグモンのイラスト(海洋堂製「ガラモン」のソフビモデルの箱絵に使われた物や放送当時のカードのイラスト)では本編と異なり、指が4本描かれている。
- 1984年に円谷プロのアイドル、花井その子のデビュー曲「コズミックラブ」のプロモーションの為にバルタン星人、レッドキング、ピグモンの三体も一緒に踊っていた。着ぐるみはこの為の新規造型物である(同時期にアニメちゃん版の着ぐるみが造型されていて、似てはいるが別の着ぐるみである)。
- 2009年12月5日放送の、『めちゃ²イケてるッ!』では『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の宣伝を兼ねて他の怪獣達と共にオーディションを受ける役柄で出演。加藤浩次にとっては大御所らしく、劇中での活躍などを加藤から解説されていた。玉乗り対決ではマグマ星人と対決した。ウルトラ戦士の味方の為、ウルトラマンベリアルの「ウルトラマンを倒すためなら~○○」という質問には参加していない。
- 『星のように…』のプロモーションビデオでダダやメトロン星人と共に小学校から子供たちをのぞいていた。
- 『SmaSTATION!!』2009年12月19日放送分で「ウルトラマン 9のヒミツ」と題した特集が組まれた際、ガラモンからピグモンに改造された事が紹介された。
- 2010年7月21日放送のイケタクの「ヤング親バカ芸能人NO1決定戦」で杉浦太陽は遊園地が行くと娘と写真を取らせるためバルタン星人と共にいつも呼び出している事を明かした。
リメイク・パロディ[]
- 『ザ☆ウルトラマン』では、ピグモンをモデルにした(作品中では語られないが、ピグモンをモデルにしたという設定もある)、ロボット「ピグ」が登場している。
- 『ウルトラマンコスモス』にはリメイク怪獣の隕石小型珍獣ミーニンが登場している。
- 漫画『マカロニほうれん荘』のきんどーさんが作品中でピグモンのコスプレをしている。
- さくらあしかの漫画『寿歌~ほぎうた~』(単行本「あの子とボクとあの人と」(笠倉出版社)収録)の風船を持った花街の少年はピグモンがモチーフである旨が巻末にて語られる。
関連項目[]
|
テンプレート:Tv-stub
このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事はピグモンにあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。 |